iPhone6のNFC対応に関連して

iPhone6が発売されてNFC対応しましたが、
当然のごとくおサイフケータイにはなる訳でなく、
機能的にもかなり制限された言わばアップル独自仕様のNFCみたいです。

iPhone 6 / 6 PlusのNFCは初年Apple Pay限定。おサイフケータイもSuicaも使えない

アップルがついにNFC対応!…と喜んだのも束の間、新iPhone 6とiPhone 6 PlusのNFCは当座Apple Pay以外では使えないことが判明しました。

そもそもApple Payは日本では使えないって話もあるわけですが…。NFC対応のワイヤレススピーカにワンタップでつなぐこともできない、家中のNFCタグも読み取れない、ないない尽くし。期待のバブルをしぼめてしまって、ごめん。

 

今後もiPhoneでFeliCa対応はまずないとは思いますが、
一方でこんな記事もあります。

「FeliCa対応SIM」がリリースされることで
iPhoneでもおサイフケータイが使えるようになる的な。

おサイフケータイ登場から10年、未来のFeliCaはどうなる?

 おサイフケータイ非対応のスマートフォンでも、microSDスロットがあれば、FeliCa対応microSDを入れることでおサイフケータイ化できる。iPhoneの場合も、SIMカードスロットは当然だがある。ここにFeliCa対応のSIMカードを入れ、通信キャリアが対応すればおサイフケータイのサービスが利用できるようになる……というイメージだ。実際に香港ではこれを使い、XperiaにFeliCa対応SIMカードを挿すことによりオクトパスカードと同じように使えるようになるサービスを展開中。おサイフケータイ非対応でも、「スマホをかざして電車に乗る」が実現できている。

 

香港のオクトパス(FeliCaを使った交通系IC)では実際に前述のとおり
「FeliCa対応SIM」を挿す事で同じように使えたみたいだが、
日本では難しいのではないだろうか。

一例として下記のような事例もある。
ロンドンの地下鉄でNFC+SIMで試験を行った事例である。

ロンドンの地下鉄は「Oyster Card」という非接触ICを使っていて
FeliCaではなくMIFAREのチップを利用している。

ロンドン地下鉄がNFCでの乗車券サービスを始められない理由

では、なぜ5年が経過してもモバイル版のOyster Cardが実現しないのか? Verma氏の答えは「スピード」だ。

Verma氏らが求めるスピードは1人2秒でゲートを通過すること。40~50の駅で1分に約26人がゲートを通過しており、ピーク時にこのレベルで人をさばく必要があるという。これを可能にするには、カードの読みとり時間が0.5秒を切る必要があるが、「現在のNFCではこのスピードに達しない」と語る。なお、ピーク時の利用者数が集中するシティ・オブ・ロンドンのBank駅では、ゲート1台あたりで1分間に35人以上が通過しているという。

この処理時間0.5秒という基準。実はトライアルで利用したNokia 6131は満たしていた。ところがその後に仕様が変更し(Verma氏はこれを「端末メーカーと携帯事業者の戦いの末」と述べた)、セキュアエレメントがSIMに格納されることになった(モバイルSuicaではセキュアエレメントをハードウェアで実装している)。

 

モバイルSuicaはハードウェアにチップを実装しているが、
この実験でもチップをハードウェアではなくSIMに載せており
そこでのタイムロスが発生しているみたいでスピードが出ないようだ。

ロンドンでは0.5秒の基準を満たせなかったようだが、
日本のサイバネ規格で磨かれたSuica/PASMOは0.2秒で処理をしている。
到底無理ではなかろうか。

仮に日本でFeliCa対応SIMが出たとしても
まず間違いなくSuica/PASMOにはGOサインを出せないはずだ。

ただWAONやnanacoなどのあまりスピードが要求されないタイプであれば
iPhone+FeliCa対応SIMで決済ができるようになる可能性はありえると思われる。

 

iPhoneユーザーはモバイルFeliCaはあきらめて
以前紹介した「インタラクティブFeliCaカード」に期待するしかないと思う。

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